減り続ける日本からの留学生
グローバル化の加速度的な進行は、それを好もうと好むまいと必定であり、それは学問の世界においても例外ではありません。20世紀後半に学問の中心地の地位を確立したア メリカには、世界中から優秀な教授や学生が集まり、その数は年々増える一方です。例えばマサチューセッツ工科大学(MIT) では、1998年から2010年までの12年間に、世界各国からの留学生の数は1.5倍に増え、学生総数の3割超を占めるまでになり ました。
その中にあって、アメリカへ送り出す留学生数を年々減らしている国がひとつあります。我が国・日本です。MITではこの10 年間に、日本人留学生の数が4割も減少しました。また、2009-10年度にハーバード大学に在籍した日本人学部生は僅か5人に過ぎません。しかも日本からの留学生の多くは、企業派遣、語学留学や交換留学などの形 態が殆どで、学位留学、つまり学位取得のために一般の学生として留学をする日本人はごく僅かです。日本の学生が大学 や大学院へ進学する際、留学を選択肢として考えることすら稀です。
日本人留学生の数が減ったからといって、何が悪いという訳ではないかもしれません。日本の外へ出る学生の割合が少ない理由の 一つは、日本に優れた大学があるからでしょう。しかし、我々が太平洋の向こうから母国を見る時、留学生数の減少が、日本社 会が活力を失っていっていることの反映に思えてならないのです。もちろん、個人レベルにおいては、海外へ出ることが万人にとって幸せ な選択ではあり得ません。しかし、国のレベルにおいては、優秀な日本人がどんどん世界へ飛び出し、経験を積み、世界で活躍 できる人材に成長することこそが、日本の衰退を食い止め、再活性化させる原動力になると、我々は考えます。
我々はその信念のもと、学位留学が日本の学生にとって代え難い学びの経験となり得ることを知ってもらい、学位留学を志す後輩たちを支援することで、彼ら、彼女らの個人としての成長のための一助となるのみならず、日本社会の未来へも貢献したいと考えています。





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